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TORENDIA

社会主義リアリズムの問題について

本文約2,800字 ・ 読了時間 約6分

あらすじ(AIが作成しました)

ソヴェト同盟が提起した社会主義的リアリズムの創作方法について、その歴史的背景と意義を論じる。プロレタリア文学運動における文学の主導性の確立を目指し、ソヴェト同盟がラップを解消して新たな段階へ進む過程を分析する。また、日本のプロレタリア文学運動における唯物弁証法的方法の成果と欠陥を自己批判し、社会主義建設の現実を捉えるための新たな手法として、この問題を日本でいかに受容すべきかという課題を考察する。

宮本百合子

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🎧 社会主義リアリズムの問題について / 朗読音声: VOICEVOX:春日部つむぎ

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第一次五ヵ年計画のおおうべくもない達成、ひきつづき発表された第二次五ヵ年計画の基本的方針とともに、ソヴェト同盟がプロレタリア文学運動の領域において、社会主義的リアリズムの問題を国際的に提起したことはわれわれにとって実に興味あることです。

ソヴェト同盟で、プロレタリア文学の創作方法におけるこの問題が起った社会的根拠は、第一次五ヵ年計画の成果によってプロレタリア文学運動の分野にあっても、他の生産部門においてと同様、多数の新しい労働者、集団農場員幹部をもつようになったこと、労農文学通信員からおびただしい新進作家が輩出して来たこと、及び、スターリンが演説の中でもいっている通り、旧インテリゲンチア、作家団でいえば「鍛冶屋派」や「同伴者」たちが、現実の社会主義建設の生活からの教訓によって、プロレタリアートの側に集団として移って来たことなどにあります。マクシム・ゴーリキイが六十余歳の老齢をもって、去年の革命第十五周年記念祭の時党員となった事実は、私どもの記憶に新たな感銘として印されている。

ところで、これらのプロレタリア新進作家や旧インテリゲンチア作家たちは、それぞれ多種多様な発展の段階にあって、プロレタリアートの世界観とその複雑多岐な実践に結びつけられ建設に寄与するものであって、社会主義建設の見とおしと方向において一致していても、必ずしも皆が皆いわゆる卓抜なるマルキシストではないわけです。

ソヴェト同盟の指導者たちは、生産・政治・文化建設の面におけるプロレタリアートの勝利の確立とともに、ほうはいと高まった大衆のうちのプロレタリア化の可能性=文学においてはプロレタリア文学創造のより豊富な可能性を、十分指導し、開花させるために、すでに従来の組織ではこの必要を充足し得なくなった「ラップ」の発展的解消を提唱し、創作方法のスローガンとして社会主義的リアリズムをかかげ、広汎に強力に、いきいきと、すべての作家よ、めいめいの実践をとおして「社会主義建設を描け」と云っているわけです。

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