TORENDIA
窪川稲子のこと
宮本百合子
TORENDIA
窪川稲子のこと
本文約3,200字 ・ 読了時間 約7分
あらすじ(AIが作成しました)
日本プロレタリア作家同盟で活動を共にした窪川稲子との出会いから、過酷な状況下での献身的な生活と作家としての姿勢を回想する。家庭の困窮や夫の収監という困難の中でも、情に流されず強固な意志と鋭い洞察力を持ち続けるその人間像を辿る。自身の作家的経験や家庭背景に甘んじず、真摯に芸術と向き合う稲子の在り方を評価し、階級の連帯に基づく生涯の友としての深い信頼と感慨を綴る。
速度
🎧 窪川稲子のこと / 朗読音声: VOICEVOX:春日部つむぎ
💰 この本を応援する(投げ銭)
1 / 5
窪川稲子に私がはじめて会ったのは、多分私がもとの日本プロレタリア作家同盟にはいった一九三〇年の押しつまってからのことであったと思う。私はその頃本郷の下宿にいて、そこで会ったように思う。最初の印象は、今日もう思い出せなくなってしまっている。そのときも彼女らしく、どこといって変に目立つようなところを外見にもっていなかったのであったろう。
次の年の寒い時分、大阪に『戦旗』の講演会があって徳永直、武田麟太郎、黒島伝治、窪川稲子その他の人々が東京駅から夜汽車で立った。私は次の日出かけることになっていてステーションまで皆を送りに行ったら、丁度前の日保釈で出たばかりの小林多喜二が、インバネスも着ず大島絣の着物の肩をピンと張って、やっぱり見送りに来ていた。待合室の床の上にカタカタと高く下駄の音をたてて歩きながら小林は大きい声で秋田訛を響かせつつ何か話していた。
宮本百合子の他の作品
TORENDIA
石油の都バクー
へ
宮本百合子
石油の都バクーへ
宮本百合子
TORENDIA
文学における今
日の日本的なる
もの
宮本百合子
文学における今日の日本的なるもの
宮本百合子
TORENDIA
ヒューマニズム
への道
宮本百合子
ヒューマニズムへの道
宮本百合子
TORENDIA
文学の大衆化論
について
宮本百合子
文学の大衆化論について
宮本百合子
TORENDIA
山本有三氏の境
地
宮本百合子
山本有三氏の境地
宮本百合子
TORENDIA
中国に於ける二
人のアメリカ婦
人
宮本百合子
中国に於ける二人のアメリカ婦人
宮本百合子
TORENDIA
全体主義への吟
味
宮本百合子
全体主義への吟味
宮本百合子
TORENDIA
歴史の落穂
宮本百合子
歴史の落穂
宮本百合子
TORENDIA
鴎外・芥川・菊
池の歴史小説
宮本百合子
鴎外・芥川・菊池の歴史小説
宮本百合子
TORENDIA
文芸時評
宮本百合子
文芸時評
宮本百合子
TORENDIA
プロレタリア文
学における国際
的主題について
宮本百合子
プロレタリア文学における国際的主題について
宮本百合子
TORENDIA
文芸時評
宮本百合子
文芸時評
宮本百合子
同じジャンルの朗読つきの本
TORENDIA
手紙
坂本龍馬
手紙
坂本龍馬 ・ 約6分
TORENDIA
三月の空の下
小川未明
三月の空の下
小川未明 ・ 約8分
TORENDIA
少年・春
竹久夢二
少年・春
竹久夢二 ・ 約19分
TORENDIA
月の東京湾
大町桂月
月の東京湾
大町桂月 ・ 約5分
TORENDIA
心の芽
小川未明
心の芽
小川未明 ・ 約21分
TORENDIA
組織としての図
書館へ
中井正一
組織としての図書館へ
中井正一 ・ 約8分
TORENDIA
忌々しき「死」
の大君は
ダンテ・アリギエリ Dante Alighieri
忌々しき「死」の大君は
ダンテ・アリギエリ Dante Alighieri ・ 約1分
TORENDIA
編輯室より(一
九一五年一月号
)
伊藤野枝
編輯室より(一九一五年一月号)
伊藤野枝 ・ 約4分