TORENDIA
短歌
宮本百合子
TORENDIA
短歌
本文約380字 ・ 読了時間 約1分
あらすじ(AIが作成しました)
万葉調を得意とする母の巧みな歌に比べ、自分の歌はまだ未熟だと悔しがりながらも、負けたくない一心で短歌に向き合う若き日の宮本百合子の文章。
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🎧 短歌 / 朗読音声: VOICEVOX:玄野武宏
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少し、読みためたのを、人に見てもらう。
母は、万葉調のが上手で、十一の時から詠んで居たから、流石に巧い。
私のとは、まるで気持が違う。
自分でよんで、自分でうっとりする様な歌は、どうしても、まだ未熟な私には、出て来て呉れない、それが口惜しい。
どうにでもうまく一つやらねばならないと思うと、じいっと座って居られない様な気持になって来る。
雑誌をよんだり、短歌集を引き出して見たりしても、どうしても、ハーッと思う様なのが見つからない。
情ない様な気がする。
腹が立った様な気持になって、さっきまで、何となし気が軽くて、母に甘ったれたり、笑ったりして居たのに、もうすっかり気が重くなって、只、短歌の事ばっかり考えて居る。
何も彼も、そう熱中しないでもよさそうではあるけれ共、どうせ、少し真似事位出来るなら達者になりたいと思う。こんな事にでも私の人にまけたくない気持が現れる。
完
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