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TORENDIA

上演目録

本文約1,200字 ・ 読了時間 約3分

あらすじ(AIが作成しました)

築地小劇場や新劇協会など、演劇団体の今後の上演目録選定について論じる。劇団が経済的な困難を乗り越え持続していくためには、芸術性を保ちつつも世相喜劇のような大衆性を取り入れる必要があると説く。さらに、劇団の財宝となるような傑作を選定する重要性や、現代の作家に対して劇団側が目指す方向性を舞台上で明確に示すべきだと提言する。日本の演劇界における今後の作品選定の在り方と、劇団と作家の関わり方についての考察を記した論考である。

岸田國士

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僕は嘗て、築地小劇場の上演目録について希望を述べたことがある。今度また、新劇協会が文芸部を設けたについて、その点に触れた一文を草した。

偶々、先日帝大劇講演会に列して、林和氏の講演を聴き、文芸座の上演戯曲選定方針について興味ある意見に接し、更に、今日築地小劇場が、来年度より創作劇を上演するといふ、歓ぶべき報道を読んで、もう一度、此の問題を考へて見たくなつた。

従来の新劇運動史――少くとも欧洲に於ける――を研究して、最もわれわれの心を暗くするものは、優れた芸術的性質を恵まれた新劇団が、多くは、経済的窮乏に陥つて、再び起つ能はざる悲運に遭遇してゐることであるが、その経験と、更に演劇の一層広い、一層深い理解から、今日では、新劇運動者の悉くが、上演目録の選定に、一種の特別な注意を払ひ出した傾向があることを見逃してはならない。

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