本文へ移動
TORENDIA

人間の悲哀

本文約230字 ・ 読了時間 約1分

※本文が短いため「あらすじ」は省略いたします。

石川啄木

速度
🎧 人間の悲哀 / 朗読音声: VOICEVOX:もち子さん

💰 この本を応援する(投げ銭)

1 / 1

人間の悲哀とは、自己の範圍を知ることである。生れ落ちた時、私は何も知らなかつた。その時何の悲しみがあつたらう。經驗と教育とは日一日と私の、自己及自己以外の事物に關する知識を廣くし、深くした。――私は日一日と、自己の範圍といふものを一劃々々知つてゆく樣になつた。

何の自由、何の領土が人間にある? 自己の範圍といふものは、知れば知る程小さくなつてゆく、動きのとれぬものになつてゆく。

常に何らかの努力をせねばならぬ人間の運命を、私はしみ/″\と痛ましく思ふ。

完

石川啄木の他の作品

同じジャンルの朗読つきの本