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TORENDIA

わが母を語る

本文約3,800字 ・ 読了時間 約8分

あらすじ(AIが作成しました)

明治八年、父を亡くした母は、幼い娘二人を抱えながら茶商売を女手一つで守り抜く。竹を割ったような性格で鋭い審美眼を持つ母は、絵を志す娘を支え、行き詰まった際には自信と誇りを持つよう諭して活路を開く。本作は、生粋の京娘として無駄を省き、まめに働き続けた母の気丈な生き様と、娘である著者がその深い愛情を感じながら成長していく姿を綴る随筆。

上村松園

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🎧 わが母を語る / 朗読音声: VOICEVOX:波音リツ

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竹を割ったような性格

私の母は、一口にいうと男勝りな、しっかり者でしたな。私は母の二十六歳の時生まれ、四つ年上の姉が一人だけありました。私の生まれたのは、明治八年四月二十三日、私の父が死んだのが同じ年の二月。つまり母は、主人を失ってから私を生んだわけです。父は四条御幸町に店を構え、茶舗を創めたばかりのところでした。そんな時に、父が亡くなったのですから、親類、母屋の人々は「二十六歳の若さで子供二人抱えて、とても、店を張ってやってゆけるものではない。店はやめて小そうなれ」と言う。けれど気丈な母は、せっかく主人の創めた仕事だし、今店をやめて小さく暮しては、いつ大きくなれよう。何としてもこのまま店を張ってゆきたいと考え「大事おへん。店はやってゆきます」と親類の人に言い切ってしまいました。

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