村のかじやさん
本文約810字 ・ 読了時間 約2分
あらすじ(AIが作成しました)
村のかじやさんは夜遅くまで働く働き者であったが、正月休みに森のきつねを捕らえようと罠を仕掛ける。母ぎつねと子ぎつねはその罠を回避し、かじやさんをずるい人と見なして笑い飛ばす。町へご年始に行き、酒を飲んで上機嫌で帰る途中の彼を、二人の子供が親切に家まで送る。翌朝、鳥の声で目を覚ましたかじやさんが、帰宅したはずの場所とは異なるお寺の鐘つき堂で座っているという不思議な出来事を描く。
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村のかじやさんは、はたらき者で、いつも夜おそくまで、テンカン、テンカンと、かなづちをならしていました。
ある夜、きつねが、あちらの森で、コンコンとなきました。
かじやさんは、「お正月の休みに、きつねをとってやろう。」と、思いました。
かじやさんは、自分の手で、ばねじかけのおとしを作りました。
はたらき者のかじやさんも、お正月には仕事を休みました。
雪がちらちら降っています。かじやさんは、うらのはたけへおとしをかけました。
晩になると、きつねが、あぶらげのにおいをかぎつけてやってきました。
「お母さん、こんなところに、どうしておいしいものが、おちているのでしょう。」と、子ぎつねがふしぎがりました。
「まあ、あぶないことだ。これは、おとしというものです。さあ、早く、こちらへおいで。」と、母ぎつねは、子ぎつねをつれてゆきました。
「お母さん、だれが、あんなことをしたの?」と、子ぎつねがききました。
「だれがするものか、あのかじやさんだよ。」
「はたらき者だけれど、わるい人ね。」
「なに、私たちをそんなばかだと思っているのでしょう。」と、母ぎつねが笑いました。
かじやさんは町へご年始にいきました。お酒をたくさんいただきまして、いい気持ちで村へかえってきました。途中で日がくれてしまいました。けれど、かじやさんは「あ、こりゃ、こりゃ。」と、うたをうたいながら、上きげんでありました。このとき、赤いちょうちんをつけて、二人の子供がきかかりました。
「おじさん、お酒によって、よく歩けないのでしょう。お家へつれていってあげましょう。」と、二人は手をひいてくれました。
「おお、勇坊と、みっちゃんか、あしたあそびにきな。みかんをやるから。」
かじやさんは、いいきげんでした。
「おじさん、もう、ここはお家よ。おすわりなさい。」
かじやさんは、いい気持ちで、ぐうぐう、ねてしまいました。鳥がないて目をさますと、かじやさんは、お寺のかねつきどうにすわっておりました。
完