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TORENDIA

夢と実現の能力

本文約1,200字 ・ 読了時間 約3分

あらすじ(AIが作成しました)

自由学園の卒業式に列席した著者が、卒業生たちが抱く大きな夢に感銘を受け、教育の意義と夢を実現するための努力について論じる。夢を心に描く力は称賛しつつも、それを現実のものにするためにはさらなる大きな研鑽が必要であると説く。自信と自惚れを混同せず、自らの世代が成し遂げ得ない理想を、次代を担う青年たちの力によって打ち立ててほしいという切実な願いを綴る。

岸田國士

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🎧 夢と実現の能力 / 朗読音声: VOICEVOX:青山龍星

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私は小学校以来自分の卒業した学校の式以外に卒業式といふものには列席した経験がありません。自分の卒業式に感動するのは勿論でありますが、今日の卒業式から受けた感動は終生忘れ得られないものであります。私も文学者でありますから多少想像力を持つてをるつもりでありますが、私の想像する限りにおいて自分に直接関係のある兄弟や子供の式でもない卒業式に列席して、今日のやうな感銘を受けることはないと思はれるのであります。今日のこの卒業式に盛られてゐる精神、雰囲気は自由学園独特のものであると思ふのでありますが、私がかなり久しい以前から、学校とはかくあるべきものであると胸に描いてをりました姿に非常に近いものであつたのであります。新卒業生諸君の幾人かの方々の感想をうかゞひ、一番に打たれましたことは、個々の決意も立派でありましたが、その中に共通して感じられましたことは、一つの大きな美しい夢を皆さんがもつてをられるといふことであります。現在の日本は今大きな夢を目ざして進んでをり、国民もこれをはつきりと一人一人の心に描いてをらなくてはならないのでありますが、どうかすると言葉では表現してゐても、まだほんたうに頭や胸の中に描いてゐるものゝ少いことを思ふのであります。今日皆さんの表現されたことによつて、皆さんの夢をはつきりと知ることが出来ましたのは、非常な力強さでありました。現代の美しい夢を描いてゐる青年の中で、諸君がその大きな部分を示してをられるのではないかと思はれるのであります。夢を描くことができるといふことは、今日まで皆さんが受けられた教育の力によることゝ思ふのでありまして、その教育が今日まで行はれましたことに対してまた深い敬意をはらふものであ力ます。

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