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TORENDIA

落第と退校

本文約6,900字 ・ 読了時間 約14分

あらすじ(AIが作成しました)

明治時代の予備門に在籍した著者は、特定の教科の極端な成績不振により二度の落第と退校を経験する。その後理科大学撰科へ進み動物学を修めてドイツへ留学し、教育制度への疑問や学問への独自の考察を綴る。本書は、自身の学校教育における挫折と経験を振り返り、画一的な教育体系の矛盾や自由な学問のあり方を論じる随筆である。

丘浅次郎

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一

先達て京阪地方へ旅行した際に、或る人から「貴君は、何故、理科大学の正科を修めずに撰科を出たか」と尋ねられた。この問に答へると、同時に、昔の試験制度や、学校教育に対する感想が胸に浮んだ故、それ等を合せて、次に簡単に述べて置く。自叙伝の一節とも見做すべきもので、世に公にすべき性質のこととも考へぬが、嘗て或る雑誌に誤つて出されたこともあるから、寧ろ自分で書いた方が宜しからうと思ふ。

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