私たちの建設
本文約54,200字 ・ 読了時間 約109分
あらすじ(AIが作成しました)
封建的な軛から解放され、自らの手で未来を建設する時代を迎えた日本の人民と婦人。本書は、古代の母系社会から続く女性の歴史的役割を考察し、明治以来の不完全な民主化という現状を指摘する。宮廷文化の栄華の陰で搾取された女性の姿や、戦時下の過酷な労働実態を回顧し、現代の女性が直面する産児制限や生活の困窮という課題を論じる。真の民主化に向け、過去を正しく理解し、自らの幸福のために未来を切り拓く道を提示する。
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封建の世界
言葉に云いつくされないほどの犠牲を通して、日本に初めて、人民が自分の幸福の建設のために、自分達で判断し行動することの出来る時代が到達した。そして全人民の半数を占める日本の婦人も、過去の重い軛から解放されて、明るい希望のある社会建設のために、これまでかくされていた自分たちの力を発揮することの出来る時代になって来た。それにつけても、今日私達が残念に思うことは、わたしたちが勇気をもって明日へ歩み出すために是非必要な日本の社会の歴史及びその歴史の中で、女性が負うていた役割について、事実を語っている歴史がほとんどないことである。これまでの歴史がどんなに歪められ、真実を蔽われていたかということは周知のとおりである。日本の社会を自分達の勤労によって育て上げ、その発展を担って来た人民である男も女も、自分達の祖先がどのようにして生きたか、社会はどういう筋道を辿って今日迄来たか、随って、未来はどう発展するのが合理的であるかということについての見透しは、これまでちっとも与えられなかった。
長い旅行に出発する前には、誰でも地図を調べる。それと同じように、私達が偉大な建設の道に発とうとする時、過去の歴史を正しく明瞭に理解し、自分達の実力を知ることは極めて意義深いと思う。