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TORENDIA

新らしき女の道

本文約1,200字 ・ 読了時間 約3分

あらすじ(AIが作成しました)

新らしき女が既存の規範を超え、未知の道を切り拓く先導者としてのあり方を論じる。先導者は自らの信念と勇気に基づき、茨の道や深い孤独といった苦痛を乗り越えて進むべき存在である。追従者との境界を明確にし、他人の批判や慰安を拒絶しつつ、自己の責任において未開の道を突き進む意志の強さを説く。新しき道とは少数者の特権であり、終わりのない苦闘と努力の連続であることを描き出す。

伊藤野枝

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🎧 新らしき女の道 / 朗読音声: VOICEVOX:玄野武宏

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新らしい女は今迄の女の歩み古した足跡を何時までもさがして歩いては行かない。新らしい女には新らしい女の道がある。新らしい女は多くの人々の行止まつた処より更に進んで新らしい道を先導者として行く。

新らしい道は古き道を辿る人々若しくは古き道を行き詰めた人々に未だ知られざる道である。又辿らうとする先導者にも初めての道である。

新らしい道は何処から何処に到る道なのか分らない。従つて未知に伴ふ危険と恐怖がある。

未だ知られざる道の先導者は自己の歩むべき道としてはびこる刺ある茨を切り払つて進まねばならぬ。大いなる巖を切り崩して歩み深山に迷ひ入つて彷徨はねばならぬ。毒虫に刺され、飢え渇し峠を越え断崖を攀ぢ谷を渡り草の根にすがらねばならない。斯くて絶叫祈祷あらゆる苦痛に苦き涙を絞らねばならぬ。

知られざる未開の道はなを永遠に黙して永く永く無限に続く。然も先導者は到底永遠に生き得べきものでない。彼は苦痛と戦ひ苦痛と倒れて、此処より先へ進む事は出来ない。かくて追従者は先導者の力を認めて新らしき足跡を辿つて来る。そして初めて先導者を讃美する。

然し先導者に新らしかりし道、或は先導者の残せし足跡は開拓しつゝ歩み来し先導者にのみ新らしい道である。追従者には既に何等の意義もない古き道である。

かくて倒れたる先導者に代る先導者は更にまた悲痛に生きつゝ自己の新らしき道を開拓しつゝ歩いて行く。

新らしきてふ意義は独り少数の先導者にのみ専有せらるべき言葉である。悲痛に生き悲痛に死する真に己を知り己を信じ自己の道を開拓して進む人にのみ専有さるべき言葉である。何等の意義なき呑気なる追従者の間には絶対に許さるべき言葉でない。

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