本文へ移動
TORENDIA

ブタ飼い

本文約5,700字 ・ 読了時間 約12分

あらすじ(AIが作成しました)

貧しい小国の王子は、皇帝の娘に求婚するが、本物のバラとナイチンゲールを贈っても冷たくあしらわれる。王子は顔に色を塗り、変装して皇帝の御殿でブタ飼いとして働く。王子は不思議な音色を奏でるつぼやガラガラを作り、お姫さまの関心を惹く。お姫さまがそのおもちゃを欲しがるたびに、代価としてキスを要求する。現場を目撃した皇帝は激怒し、二人を国から追い出す。正体を見せた王子は、偽物に惹かれたお姫さまを諭して自分の国へ去る。

ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen

速度
🎧 ブタ飼い / 朗読音声: VOICEVOX:青山龍星

💰 この本を応援する(投げ銭)

1 / 7

むかしむかし、ひとりの貧しい王子がいました。王子は一つの国をもっていましたが、それはとても小さな国でした。でも、いくら小さいとはいっても、お妃をむかえるのに、ふそくなほどではありませんでした。さて、この王子はお妃をむかえたいと思いました。

それにしても、この王子が皇帝のお姫さまにむかって、「わたくしと結婚してくださいませんか?」などと言うのは、あまりむてっぽうすぎるというものでした。けれども、王子は、思いきって、そうしてみました。なぜって、王子の名前は遠くまで知れわたっていましたし、それに、王子が結婚を申しこめば、よろこんで、はい、と、言いそうなお姫さまは、何百人もいたからです。ところで皇帝のお姫さまは、はい、と、言ったでしょうか?

では、わたしたちは、そのお話を聞くことにしましょう。

王子のおとうさまのお墓の上には、一本のバラの木が生えていました。それは、なんともいえないほど美しいバラの木でした。花は五年めごとにしか咲きませんが、そのときにも、ただ一りんしか咲かないのです。でも、そのにおいのよいことといったら、またとありません。一度そのにおいをかぐと、だれでも、どんないやなことも、心配ごとも、忘れてしまうほどでした。王子はまた、一羽のナイチンゲールを持っていました。このナイチンゲールは、たいへんじょうずに歌をうたうことができました。その小さなのどの中には、美しい節が、いっぱい、つまっているのではないかと思われました。王子は、このバラの花と、ナイチンゲールを、お姫さまにさしあげようと思いました。そこで、さっそく、その二つを大きな銀の入れ物に入れて、お姫さまのところへ持っていかせました。

皇帝は、その贈り物を大きな広間に運びこませて、自分も、あとからついていきました。その広間では、お姫さまが侍女たちと、「お客さまごっこ」をして、あそんでいました。お姫さまたちには、ほかのことは、なんにもできなかったのです。お姫さまは、贈り物のはいっている、大きな入れ物を見ると、大よろこびで手を打ちました。

ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersenの他の作品

🎧
かけっこ
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen ・ 約11分
🎧
とびくらべ
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen ・ 約10分
🎧
カラー
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen ・ 約8分
🎧
のろまのハンス
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen ・ 約11分
🎧
幸福な一家
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen ・ 約11分
🎧
人形つかい
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen ・ 約14分
🎧
アヒルの庭で
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen ・ 約20分
🎧
いいなずけ
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen ・ 約8分
🎧
ほんとにそのとおり!
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen ・ 約7分
🎧
わるい王さま(伝説)
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen ・ 約8分
🎧
ペンとインキつぼ
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen ・ 約12分
🎧
はだかの王さま
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen ・ 約21分

同じジャンルの朗読つきの本